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・諸データ

紫外線による遊離有効塩素の分解について

次亜塩素酸は紫外線に弱い!
次亜塩素酸水溶液をペットボトルなどに入れて直射日光があたるところに放置しておくと、紫外線により遊離有効塩素が分解され濃度が低下することが知られています。(波長領域200~380nmの紫外線を吸収します)
お客様には「紫外線を受けると有効塩素濃度が低下しますので、ご注意ください」とお伝えし、具体的には、透明のペットボトルに入れて持ち運びをしたり、直射日光が差し込む窓際に霧化器を置いたりすることは避けてくださいと言っています。
実際にはどれくらいの影響があるのか直射日光の下で実証実験をしたので、ご覧いただき参考にしてください。(以下にデータを添付します)

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2枚目の考察にもあるように密閉状態のペットボトルでは、有効塩素濃度が下がりpHも下がっていますが、解放状態では酸が揮発することによりpHが上がることもあります。
また、霧化した状態では、空気中の二酸化炭素の影響によりpHが下がります。このことに関しては別途ご紹介いたします。

WahWを希釈する際に水道水のpHはどう影響するのか?

水道水のpH値は希釈した後のpHにどう影響するか?

このご質問は、以前から時々寄せられていました。
ご質問に対しては、“実用上は問題にならないのでそのままお使いください”、とお答えしてきました。
あるとき、水道法に定められている「水道水質基準」で水質基準項目と基準値(51項目)の中に、pH値として5.8以上8.6以下と表示されているのを知り、“かなり幅が広い!”と思ったので、調べてみました。

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結果は、想定の範囲内でした。

上図をご覧ください。この図は、WahWの200ppm pH4.95~6.07までの5種類を、pH6.29、7.04、7.58、8.18の4種類の水で希釈して、それぞれのpH値と濃度を測定したものです。
例えば、pH5.48 、濃度207ppmをpH6.29の水で4倍希釈すると、pH6.22、濃度53ppmになり、pH8.18 の水で希釈すると、pH6.84 ,濃度52ppmになることを示しています。
同様に、他の希釈したデータを見てみると、原液ではpH値にかなりの幅がありますが、希釈後にはその幅も狭くなっていることが分かります。
このことから、“実用上問題にならないのでそのままお使いください”とお答えしてきたことが、間違っていなかったことがお分かりいただけたことと思います。
私たちは、次亜塩素酸水溶液を有効に活用していただくためには、水溶液のpH値を弱酸性領域になっていることをお薦めしています。理由は、殺菌因子である次亜塩素酸という物質の存在比が大きいのは、pHが4から6.5くらいの弱酸性領域とされているからです。

実際に確認した水道水のpH値は、私たちの周りではpH6~7ですが、地域によっては上限の8.6というところもありました。
ですが、今回のデータからも読み取れるように、pH8.18の水道水で希釈しても希釈後のpHは7の手前ですから、想定内だと考えられます。安心して希釈してお使いいただけます。